ソフトウェア、アプリ開発費用の会計処理 (Accounting for expenses of the software and application development)

(ソフトウェアの開発費用の会計処理について)
つまり、会計処理は他の取引とは異なるのか?
→1)開発にかかった費用は開発費として全額費用処理するのか?
2)ソフトウェアとして資産計上して減価償却するのか?

(ソフトウェアの会計基準)
・「研究開発費等に係る会計基準」
ソフトウェアとは、コンピュータを機能させるように指令を組み合わせて表現したプログラム等をいう。
・「研究開発費およびソフトウェアの会計処理に関する実務指針」
1)コンピュータに一定の仕事を行わせるためのプログラム
2)システム仕様書、フローチャート等の関連文書

(開発にかかった費用は資産計上すべきか、即時費用処理すべきか?)
・原則としてソフトウェアは無形固定資産に該当する。
・事業の用に供した時点から減価償却をする。
→最初に無形資産として計上する。減価償却にて長期にわたり費用化する。
償却期間:
1)「複写して販売するための原本」及び「研究開発用のもの」3年
2)「その他のもの」5年

(ソフトアプリに関する実務での論点)
1)ソーシャルアプリ
・オンライン・SNSアプリ
→ソーシャルアプリは自社利用ソフトウェアに該当
アプリ自体での販売利益を得るわけではないため販売目的ではない。
→5年以内の耐用年数で減価償却
ただし、ソーシャルなどは一般的に利用期間が短いと考えられ、アプリの見込み収益に基づく減価償却が可能な場合は、利用可能期間に基づき減価償却を実施する。

2)販売アプリ
→耐用年数は3年

★資産に計上する開発費・取得価額に算入
・ソフトウェア購入では、購入代金に加え、事業の用に供するために直接要した費用も取得価額に加える
・製作した場合は製作に要した原材料・労務費、導入費等が取得価額も加える
→ソフトウェア製作にかかった人件費も取得価額に計上

★取得価額に算入しなくてもいいもの
・研究開発費は取得価額に算入しない
→「その利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかであるものに限る。」
→ソフトウェアの利用で金銭的な利益を得ることが出来ない場合は、研究開発費を取得価額に算入しなくてよい

(実務上の論点)
・コンテンツ制作費(記事やマニュアル)とソフトウェア制作費は切り分ける。
→ただし、経済・機能的に一体と認められる場合は一体として取り扱う。例えば、システム利用に必要となるマニュアルテキストや画像制作コストはソフトウェアの原価に含めることも可能である。
・宣伝目的のためのソフトウェア、アプリ
→広告宣伝目的でもアプリはソフトウェアとして計上し減価償却

(補足)
・アプリはソフトウェアと捉えられる
→広告宣伝により利益を生み出すため、利益を生み出す資産的価値がある。
→研究開発費等を取得価額として計上する。償却期間は「その他のもの」に当たり、5年。
・同じ広告宣伝目的のものでも、媒体が異なると会計処理が異なる場合あり。
→場合により、広告宣伝費として一括損金計上が認められる場合もまれにある。
・プログラムを組み込んだホームページの製作費の資産計上要否
製作費用中、プログラムの作成費用が含まれるホームページ
→製作費用のうちプログラムの作成費用相当金額をソフトウェア計上。耐用年数は5年。
その他のホームページ作成費用は広告宣伝費。

HP管理人は、以上の論点で監査法人との議論に巻き込まれました。

大した論点でなくても、ことさら騒ぎ立てる会計士、税理士には注意しましょう。

腕の良い会計士、税理士を雇わなければ、混乱させられてしまいます。

(参考)国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5461.htm
No.5461 ソフトウエアの取得価額と耐用年数

[平成27年4月1日現在法令等]

ソフトウエアは、減価償却資産(無形固定資産)に該当し、その取得価額及び耐用年数は次のとおりです。

1 取得価額

(1) 取得の形態による取得価額の計算方法
イ  購入した場合
購入の代価+購入に要した費用+事業の用に供するために直接要した費用
この場合、そのソフトウエアの導入に当たって必要とされる設定作業及び自社の仕様に合わせるために行う付随的な修正作業等の費用の額は、取得価額に算入します。
ロ  自社で製作した場合
製作等に要した原材料費、労務費及び経費の額+事業の用に供するために直接要した費用
(2) 取得価額に算入しないことができる費用
次のような費用は、取得価額に算入しないことができます。
イ  製作計画の変更等により、いわゆる仕損じがあったため不要となったことが明らかであるものに係る費用
ロ  研究開発費(自社利用のソフトウエアについては、その利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかであるものに限ります。)
ハ  製作等のために要した間接費、付随費用等で、その合計額が少額(その製作原価のおおむね3%以内の金額)であるもの
2 耐用年数

ソフトウエアの耐用年数については、その利用目的に応じて次のとおりです。

(1) 「複写して販売するための原本」及び「研究開発用のもの」・・・・・・・・・3年
(2) 「その他のもの」・・・・・・・・・・・・5年
(法令13、54、法基通7−3−15の2〜15の3、耐令別表第三、第六)

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